(今回は、大船渡市にある「漁師のかき小屋」が震災後初めて営業を再開したと聞いて、同カキ小屋を運営する大船渡湾水産物流通研究グループの会長を務める船本敬史さんにお話を伺ってまいりました。平成24年12月4日(火)インタビュー。)

 

(写真:カキ漁師であり「漁師のかき小屋」を運営する大船渡湾水産物流通研究グループの会長も務める船本敬史さん)

 

■復活「漁師のかき小屋」

大船渡市でカキ漁師を続けている私は、この大船渡おさかなセンター内にある「漁師のかき小屋」を運営している「大船渡湾水産物流通研究グループ」の会長も務めております。

震災による津波により牡蠣養殖施設が全て流されたためラーメンや丼物を提供する普通の食堂として営業を続けておりました「漁師のかき小屋」は、この度、平成24年12月1日(土)に震災後初めて「カキ小屋」として営業を再開しました。

昨年春、宮城県石巻市から津波の被害から免れたカキの稚貝を譲ってもらい、昨年夏から牡蠣養殖を再開、今年春には販売可能な大きさまでになり、この度、皆様に提供できる準備が整いました。

常連のお客様から「いつになったらカキの食べ放題ができるの?」とお問い合わせを何度もいただいておりましたが、やっと再開できるようになりました。

実際のところ、牡蠣養殖は船も設備もまだ十分ではなく震災前の水準に戻っていないため、食べ放題は日時限定の予約制ですが、できるだけ早いうちに震災前の営業状態に戻したいと思っております。

 

■震災後、カキが2~3倍も急成長するようになったその理由とは?

震災前、カキは出荷するまで養殖に2~3年を費やしていましたが、震災後は1年もあれば十分出荷できる大きさに成長します。現在のところ、半年ほどで出荷できております。

なぜ、こんなに早くカキが育つようになったのかは、震災による津波によって漁場環境が変わったことが要因と思われます。

大船渡市だけでなく、周辺の陸前高田市や気仙沼市などでも同じ現象が起きています。

恐らくは、津波によりカキのエサとなるプランクトンを食べる魚がいなくなりプランクトンが増えたこと、そして、海中にあったヘドロがなくなったことなどが理由と思われます。

 

■様々なカキ料理が楽しめる「漁師のかき小屋」でのおすすめメニューとは?

(写真:「漁師のかき小屋」代表の船本敬史さんオススメの一品「浜焼きセット」)

おかげさまで「漁師のかき小屋」は、再オープン以降、多くのお客様にお越しいただいております。

オープン初日は、インターネットの情報を見たと静岡県や秋田県からお越しいただきました。

また、お隣り宮城県松島にあるカキ小屋が松島湾の養殖牡蠣が海水の高温で7割以上死滅し営業中止となったため、カキの食べ放題を好む方々からもわざわざこちらまでお越しをいただいております。

カキ好きにはたまらないメニューが目白押しの「漁師のかき小屋」でおススメは、「焼き牡蠣食べ放題」(3,000円)なのはもちろんですが、カキ、ホタテ、イカ、サケ、タラ、貝類をテーブルに設置された大きな鉄板で蒸し焼きする「浜焼きセット」(3,000円)もおススメです。

当店オリジナルメニューで、お隣にある「大船渡おさかなセンター」の食材も使っており、目の前で調理するさいに出る湯気、磯の香りが迫力満点の人気メニューです。

そのほかにも、一皿にカキが5~6個載った「焼き牡蠣皿売り」(1,000円)、カキの旨みがスープに溶け込んだ「かきラーメン」(800円)、ツアーなど団体客に便利な「かき御膳」(1,800円、要予約)などをご用意しました。このように、「漁師のかき小屋」は、カキ料理にこだわった、カレーもカツ丼も置いてないまさにカキづくしの食堂です。

お客様を拝見しておりますと、「かきそば」(700円)と「焼き牡蠣皿売り」、「かきご飯」(500円)と「かき汁」(200円)と「焼き牡蠣皿売り」といった麺類もしくはご飯類と「焼き牡蠣皿売り」をセットにした気軽に牡蠣を食べることができるメニューのご注文が多いようです。

 

■これからお越しいただく皆様へのメッセージ

(写真:「漁師のかき小屋が三陸復興のシンボルになれば」と語るカキ漁師の船本敬史さん)

震災から復活した大船渡産のカキを食べることができるこの「漁師のかき小屋」が三陸復興のシンボルになればと思っております。

カキは十分に加熱調理されており、安全においしく食べることができます。

長年のカキ漁師である私が育てた大船渡産のカキをぜひ食べに来てください。皆様のお越しを心からお待ちしております。

 

●「漁師のかき小屋」

住所:〒022-0002岩手県大船渡市大船渡町字砂子前1-1(大船渡おさかなセンター内)
電話:0192-26-4788
営業時間:11時~14時
予約受付:9時~18時
定休日:毎週水曜日
関連HP:大船渡おさかなセンター
メニュー:下記参照(平成24年12月4日現在)

 

【交通アクセス】

東北新幹線→[一ノ関駅]→岩手県交通・路線バス大船渡一関線(約2時間14分)→[お魚センター三陸前]
東北新幹線→[一ノ関駅]→JR大船渡線(約1時間10分)→[気仙沼駅]→JR大船渡線BRT(約1時間10分)→[大船渡駅]→タクシー(約5分) 
・JR・三陸鉄道盛駅から車(レンタカー・タクシー)で約10分 
東北自動車道一関インターチェンジから車で約1時間41分

 

※編集後記:「漁師のかき小屋」は、焼き牡蠣食べ放題、浜焼きセットだけでなく、かきラーメン、かきうどん、かきそば、カキフライ定食、かきご飯など本当にいろいろなカキ料理を食べることができます。カキ好きにはたまりませんね。今回は時間の都合でお料理をいただくことはできませんでしたが、次回は、身が大きくてプリプリの大船渡産のカキを堪能したいと思います。まずは、船本さんが熱弁を語ってくださった「浜焼きセット」を頂いてみたいと思います。